かねてよりお預かりしていた子供椅子。
精密検査の結果、かなりな手術になることが判明。。。
笠木のスピンドルは2本は折れ、ほかも緩んでいたり
脚も緩んでいたのですべて解体して組み直すことにしました。
キツツキ印のこの椅子、若いころに息子さんのためにけっこう
奮発して購入されたそうですが、四十年ちかく経ち満身創痍です。
思い入れもあるし、いまはお孫さんが使っておられるのでなんとか
治して使いたい...
新しいものを買うより、古いものをだいじにしたい。。
たぶん私もそうするとおもいます。
なにより新しいのを買うばあい、大事にしてきた古いものを手放さなきゃいけない...
なんて決断が苦手だ。
そんなことで解体。
40年前の接着剤はかんたんに切れて、椅子はかんたんに
分解されました。
バラシてみると本当に勉強になる。
でも、ちょっとこんな作り方でいいの??
って今回はなりました。
丸ホゾはキツくすると座板が割れるので通常貫いてクサビを
打ち込みますが、これは抜いてもいないしとても浅くしか座板に
刺さっていませんでした。
これじゃあ緩まないわけがナィ...
いまさら貫きホゾにはできないので、ほぞ穴の中でクサビを効かせる
木工用語でいうところの
「地獄ホゾ」というおそろしい名前の加工を試してみました。
これを叩きこんだら、お次は笠木。
折れたスピンドルは新しいものに交換する必要があるけど、ウチには旋盤が無い、、、
今回は岐阜の郡上八幡で旋盤をつかって器などを作ってある
さんに制作してもらいました。
ちなみにフータス、、さんではチセのおもちゃも扱っていただいておりますが、
こちらは後日、別記事でご紹介いたしたく。
なんとか治りました。
ボンドの劣化による座面のハギ合わせなど、今後もメンテナンスは
必要かもしれません。
いたわりながら使っていただくことで、まだまだひ孫の代まで使って
もらえたらうれしいです。
キツツキ印のこども椅子をみて、つばめのぴーちゃんはそんなことを想いました。