「へぎ板」

へぎ板です。

変換したら、

「枌板」

よめないけど、こう書くんだな。。

むかしはふつうに使われた言葉なんだべか??

へぎ板とは丸太をへいで製材したものです。

説明がくわしいので引用させていただきます。

小林へぎ板店さん

 

 

このへぎ板、近所の大工さんに譲り受けました。

お客さんのお蔵を整理して出てきたそう。亡くなったおじいさんが

いつか改築に使いたい、と大切に保管しておいたネズコのへぎ板。

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刃物や製材機械が進歩した現代では、厚みを決めて柾目・板目・追い柾に

丸太をタテに挽き割ります。

へぐ製材では板の繊維・素性にあわせて挽く。

機械・動力によるいわば力まかせな製材と、人力・自然の応力に逆らわない

製材根本的にちがいます。

昔の木挽きもタテ挽きノコでふたり掛かり、人力で板割りしていたかぁ。

生産性のちがいは歴然で、経済性だけでみれば淘汰されていく流れ。

 

そういえば、茅野のかくれた名所である、藤森照信さん建築の「神長官守矢

史料館」には茅野市さいごのへぎ板職人さんの、さいごの仕事としてへぎ板が

外壁面に使われています。

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これは材料のもつ自然のツヤ。(撮影に難...)

カンナ掛けして出すツヤは、砥いだ刃先の表面が板に転写されたもの。

ツヤの意味がちがうのかもしれません。

 

 

基本的に機械に頼る木工は作るものの仕様にあわせて、製材・木取りをして

厚さや長さ、幅を決めていくけど、へぎ板は一枚一枚厚みにもバラつきが

あります。

ただ、その一枚いちまいに作るものの仕様を合わせていく、という逆な

アプローチは効率的ではないけど、手間もかかるけど。

でも、本当はそれの方が自然な流れなのかもしれない。

 

 

こんな目の詰んだ美しい板が捨てられる手前で、チセにやってきた。

さてなんにつかおうか。。。

何をつくるかわくわくする材です。

 

あずかった命。無駄にせず、だいじに考えて作りたいとおもいます!